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Good-Melody Records 
全曲解説

by hajimepop   (※文中敬称略)

hajimepop - 『Good-Melody Records』  全曲ダイジェスト試聴

The reason we named "Good-Melody Records" is that everyone understands the principle of the label very easily

hajimepop本人による全曲紹介。特にパソコンでご覧の方は、このページを開くとレコードが回り始めます。全曲試聴動画の再生ボタンをクリックして、CDのライナーノーツを読んでいる気分でお楽しみください。(仮想シングル・ジャケット付き)

​1. Galaxy (feat. Fluffy Toy Box)

オープニングを飾るインスト・ナンバー。元々は、「Fluffy Toy Box」という女子二人組(碧&フミ)にのために書いたヴァネッサ・パラディ風の楽曲に、少し長めの "イントロ" として作ったもの。​ライヴが始まる前のワクワク感を、電子音や軽快なピアノ、そして浮遊感のある二人のハーモニーで表現している。

 

​2. ごめんね (feat. PUGTONES)

ナカムラタカノリとの作曲ユニット「PUGTONES」は、マニアックなことは抜きに、全曲シングル的なキャッチ―なものを…というのがコンセプト。​この曲のサウンドやコード進行は The Byrds、せつないメロディはスピッツや筒美京平のようなイメージ。配信アルバムにも収録されている古い曲だが、今回は大幅にアレンジや構成を変え、以前には無かった2コーラス目のヴァースの歌詞を追加した。

 

​3. Dear Brian

映画「ラブ&マーシー」に感銘を受けて作った曲。歌詞では、映画のテーマであるブライアン・ウィルソンと妻メリンダのことを書いた。特にサビ前における転調は、なかなかスムーズに書けたのではないか…と自分でも気に入っている。曲のムードは The Beach Boysというよりは、Harpers Bizarre(ソフトロックの代表的グループ)やナイアガラ・サウンドに近いかもしれない。この曲名にしたことで、クリス・レインボウ好きのポップ・マニアから批判されることを恐れていないわけではない。

4. 半額のカニちらし (feat. Ayumi Nishina)

CMや映画音楽、豊崎愛生への楽曲提供でも知られる、仁科亜弓がトイ・ピアノで参加。従来のトイ・ピアノのイメージを覆すような躍動感あふれる演奏で、驚かれる方もいるかもしれない。彼女は「トイミュージック演奏家」としての活動も本格化している。楽曲はベン・フォールズ風。タイトルや歌詞が少々奇抜なのは、「(仮)」として書いていたものを、結局そのまま採用したからである。

 

​5. Happy Sleep (feat. PUGTONES)

Aメロに関しては、カーティス・メイフィールド「You're So Good to Me」の影響下にある、山下達郎やオリジナル・ラブの楽曲に影響を受けている…と言えるかもしれない(ややこしい)。Earth Wind & The Fire 漬けだった時期に、風呂場でこのサビのメロディが浮かび、「初めてシティポップ風の曲が出来た」と興奮した記憶がある(実際のサウンドはディスコ寄り)。原型師でもある武藤直哉によるグルーヴィなベースは圧巻。

​6. マシンガントーカー (feat. ジャミーメロー)

PUGTONES のナカムラのメイン・ワークが、この「ジャミーメロー」だ。ボーカルのMEMIcream は、本作のジャケットを含めたアート・ワーク全体を手掛け、多才ぶりを発揮している。彼らの最新作「左右」にもこのトラックが収録されているが、配信リリースされている hajimepop版とは異なり、ジャジーなコードやファンキーなフレーズが挿入され、さらには作・編曲家の阿部道子が手掛けたブラスがゴージャスな雰囲気を醸し出している。僕自身はコーラスとラップで参加。

 

​7. Candy House


「Candy House」は女性アイドル用に作ったものだったが、残念ながら不採用となったため、二次使用としてSoundCloudにアップロードしたところ、hajimepopの中では一番の人気曲となった。自分には似つかわしくない、ガーリーでファンシーなフレーズもそのまま歌っている。ポール・マッカートニーや Jellyfish、ELO 周辺の、個人的に一番好きなポップ・ミュージックの影響が色濃く出た作品。

8. RARA Song (feat. Joph)

Joph(じょっぷ)はインドネシア人の友人で、日本のシティポップや渋谷系など、僕よリも詳しい。彼の地元の友達「ikkubaru(イックバル)」は日本でも人気上昇中だ。Jophとは以前からネットで繋がっていたが、実際に初めて会ったのは2016年の9月。その日に新宿のスタジオで一緒に作った曲で、彼の口からカジヒデキや大滝詠一の名前が挙がったことから、その周辺のサウンドを意識した。Jophの恋する女性への想いを日本語で表現した歌詞は、気恥ずかしいくらいにストレートだ。

​9. Right by Your Side (feat. PUGTONES)

上手く歌いこなせないのにバラードばかり作ってしまう…というくらいに、僕はバラードを書くのも聴くのも好きなのである(同じ向きには The Sonic Executive Sessionsを強くお薦めしたい)。それは作曲を始めた中学の頃から変わっていない。そのため、バラードのストック曲がやたらと多い。 大切な誰かに抱く優しい気持ちを表明するこの歌には、ナカムラが音数を抑えたリリカルなギターを添えている。

​10. Mellow Jam (feat. PUGTONES)

"仮想コンピレーション" と銘打つこのアルバムを象徴するような、ハイブリッドな楽曲。イントロ・アウトロはファンキーに、Aメロ~Bメロは(映画「
ラ・ラ・ランド」に触発された)渋谷系、サビはシティポップ/ディスコ風で、​ストリングスのフレーズは、制作中にハマっていたドナ・サマーなどから一部拝借している。ナカムラの変幻自在なギター・プレイも聴きどころだ。

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